今、別府がアツいらしい。(温泉の温度的な意味ではない)
そしてやはり僕は別府に行きたくてしょうがない。
友人が別府に行くので付いて行こうかと思ったけど、さすがにやめといた(就活しなきゃ)。
ちなみに、その友人の友人(僕の尊敬する知り合い)が別府でアート活動をしている。
なにやら今、別府がアツいらしい。
「
ベップ・アート・マンス 2012」
というものがあるらしい。
湯のまち別府ならではのアートフェスティバル
らしい。
___めちゃくちゃ興味ある。
僕は今年の6月に一人で別府に行った。
目的地は長崎だったけど、その途中で寄ってみたのだ。
そして、別府は素晴らしい街だった。
早朝、フェリーで別府に着いた僕は、海岸をぶらぶらした。
しばらく海を眺めた後、友人から別府の商店街がおもしろいと聞いていたことを思い出し、商店街へ向かった。
早朝の商店街は閑散としていて、ゴミをついばむカラスとか、コインパーキングで寝ているおっさんくらいしか見るものはなかった。
さすがにつまらんので地図のすみに載っている銭湯に向かうことにした。
「竹瓦温泉」
6時半の営業時間前から、地元のおっちゃん・おばちゃんが店の前で元気にしゃべっている。
いちばんよくしゃべるおっちゃんに写真を撮ってもらっていたら暖簾があがった。
店のおばちゃんと挨拶を交わしながら、みんな店に入っていく。
僕もおばちゃんに挨拶をして入る。建物の中をきょろきょろ眺めながら男湯に向かった。
男湯の構造は、脱衣所と入浴所に仕切りはなく、脱衣所から階段を下りて行くと湯船が構えている。
着替えて階段を降りると、あれ?シャワーがない。
そう、ここは限られた湯船の湯だけを使って身体を洗うシステムなのだ。
どどどどうするんだ、と困惑していると、元気なおっちゃんが話しかけてきた。
「お兄ちゃん!ここ初めて?」
「あ、はい」
そうして、身体の洗い方、湯の入り方をレクチャーしてくれた。
「ここはみんなでこれだけの湯を使うからな、初めての人にはこうやって教えるの」
おっちゃんは話しながらジャバジャバと風呂の使い方を教えてくれる。
「ほい、自分でやってみて!」
僕も上から下まで見よう見まねで体を洗う。
ひと通り洗い終わった僕はようやく湯船につかる権利を得た。
ぼけ~っと湯に溶けていく身体。
おっちゃん達は漁師みたいな風貌のくせに、ヨコモジを並べてペラペラとWindows7の話をしている。
するとまた、初めての人が入ってきた。
それを見たおっちゃんが
「兄ちゃん、さっきやったみたいに教えてやり!ニヤリ」
「っ!?」
おおおお俺がかよ!
逆らうことも出来ないので、にこにこへらへらしながら、おっちゃんと同じように年上のお兄さんに教えた。
慌てながらも、ああ、なんかおもしろいなあと思えた。
その後、おっちゃんにお礼を言い、風呂を出た。
風呂屋のおばちゃんと軽くおしゃべりし、おばちゃんと写真を撮って店を出た。
この風呂屋での出来事から、別府がなんとなく好きになった。
観光地ということもあり、外から来た人に対してとても親切かつ面白い。
外に対してにオープンで、内に対して親密(そう見えた)。
友人の話では、昼間っから風俗嬢が商店街でちんどん屋のごとく太鼓を叩いて客引きしているとのこと。
想像したらおもしろい。
古いものと、新しいものが融合・共存する街が僕は大好きだ。
僕は朝の別府しか知らないので、今度は別府の一日を知りたい。
秋の「ベップ・アート・マンス 2012」にも絶対行こうと思う。
手元にある『
旅手帖 beppu』を読みながら、今からうはうはしているのである。